SQLiteを利用する Rails 8 アプリを Fly.io にデプロイする

2025-02-23

SQLiteを利用する Rails 8 アプリを Fly.io にデプロイする

最近 Rails と SQLite を利用したアプリを作成したので、デプロイ先を探していたところ、シングルインスタンスでSQLiteなRails 8アプリをFly.ioにデプロイするという記事を見つけました。今回はこの記事の内容を参考に、Fly.ioにデプロイしてみます。

Fly.io にデプロイする

アカウントの作成

まず、Fly.io にアカウントの新規登録をします。
※クレジットカードを登録しないと、アプリのデプロイができないので、注意してください。

アカウントの作成が完了したら、flyctl をインストールします。

curl -L https://fly.io/install.sh | sh

インストールが完了したら、ログインします。

fly auth login

設定ファイルの作成

Deploy with a Dockerfile に従って、Fly.ioの設定ファイルを作成します。

fly launch

設定は下記のようにしました。

Organization: MyName                 //自分のアカウント名
Name:         my-app-name            //自分のアプリ名
Region:       nrt                    //東京リージョン
App Machines: shared-cpu-1x, 1GB RAM //デフォルト設定
Postgres:     <none>                 //SQLiteを利用するので不要
Redis:        <none>                 //Redisは不要

ボリュームの作成

今回はSQLiteを使うので、ボリュームを永続化したいです。
fly volume create を実行して、ボリュームを作成します。

fly vol create -r nrt -y sqlite3_volume

SQLite3のデータベースをvolumeにマウントします。

↓fly.tomlの書き換え

[env]
  WEB_CONCURRENCY = "1"
  PORT = "3000"
  DATABASE_URL = "sqlite3:///rails/storage/db/production.sqlite3"

[[mounts]]
  source = "sqlite3_volume"
  destination = "/rails/storage"

↓database.ymlの書き換え

production:
  primary:
    <<: *default
    database: storage/db/production.sqlite3

Procfileの作成

下記の内容でProcfileを作成します。

web: bundle exec puma -C config/puma.rb
redis: redis-server config/redis.conf
workers: FORK_PER_JOB=false INTERVAL=0.1 bundle exec resque-pool

Dockerfileの編集

EXPOSEするポートを3000にします。

# Start server via Thruster by default, this can be overwritten at runtime
EXPOSE 3000
CMD ["./bin/thrust", "./bin/rails", "server"]

デプロイコマンドの設定

デプロイのタイミングでマイグレーションを実行したいので、release_commandにbin/rails db:prepareを設定します。

[deploy]
  release_command = "bin/rails db:prepare"

デプロイ

デプロイを実行します。

fly deploy

デプロイが完了した後、各種ログを見てみたところ、solid_queueやsolid_cache_storeの設定でエラーが出ていました。
利用しないので、コメントアウトします。
※アプリを本番運用する場合は設定しようね。

  # Replace the default in-process memory cache store with a durable alternative.
  #config.cache_store = :solid_cache_store

  # Replace the default in-process and non-durable queuing backend for Active Job.
  #config.active_job.queue_adapter = :queue
  #config.solid_queue.connects_to = { database: { writing: :queue } }

これで無事デプロイできました。

サインイン画面

ただし…

起動までにラグがあるので、アプリを本番運用するなら常時稼働したほうがいい。。。
SQLiteを使っているため kamal を使ってVPSサーバにデプロイするのが安上りでいいかもです。

ただ Fly.io を使えばデプロイが簡単にできるので、ポートフォリオやデモアプリを公開するのには便利そうです。

参考

シングルインスタンスでSQLiteなRails 8アプリをFly.ioにデプロイする